ある事がきっかけで全てを失い心に深い傷を負った主人公が突然の兄の訃報によりマンチェスター・バイ・ザ・シーへを訪れる。数年ぶりのに訪れる因縁の地で、忘れ難い辛い過去がフラッシュバックする中、被後見人となった甥との交流を通じて、自身の人生と向き合い、変えられない過去を背負いながら必死に一歩を踏み出そうとしていく様子を丁寧に描いている。
特に山場と言える場面はこそ無いが、細部に渡ってリアルに描かれた日常は、まるでドキュメンタリーを見ているようで「もし自分が主人公と同じ立場になってしまったら」と思わずにはいられなかった。
