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菊とギロチンのhokaのレビュー・感想・評価

菊とギロチン(2016年製作の映画)
2.8
大正時代といえば、デモクラシーが開花した時代だと認識されている。

その一方で明治以後、キャピタリズムが台頭して富が偏在し、そのカウンターとして社会主義がプロレタリアート思想を産んだ。

その急進派が社会的無政府主義じゃ無いかと思う。

が、結局社会主義に美点を見出すのは私を含め、社会/経済的弱者側の道理で、日本が戦後アメリカに追従し経済的発展を遂げたのは事実だし、その恩恵にも授かった憶えもある。

厳しい時代を女が生き抜く方便としての女力士という手段は、経済的というよりも、単純に男性優位社会で抗う為、フィジカルを鍛える意味が強かったのかも知れない。

井浦新さんや東出昌大さんも出演していた福田村事件といい、ピンポイントでこの時代の同様なテーマが繰り返し映画化されるのは何故なのか?
制作費はクラウドファンドだそうだが、どういった人達が何を目的として出資したのか気になるところだ。
その辺りに189分の長尺になった理由もありそうだ。

手ブレカメラも場合によっては効果があるとは思うが、この映画の場合、相撲シーン以外は目が疲れるだけだ。

木竜麻生さんは初見だが、朝ドラヒロインも出来そうだと思う。
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