菊とギロチンの作品情報・感想・評価・動画配信

「菊とギロチン」に投稿された感想・評価

A

Aの感想・評価

3.5
かつて日本で巡業していた女相撲。
観客はエロ目的が多くてまともに見てくれないけど、力士たちは至って真剣に勝負をしている。巡業というスタイルが差別やDVから逃れてきた人たちの受け皿になっていたというのもはじめて知った。干魃に苦しむ村が女相撲をよんだ理由が「土俵に女をのせて神様を怒らせて雨を降らすんだよ」っていうのがなんだかなぁ。まあ今となんら変わってないのがもやもやするね。ギロチンと女相撲を掛け合わせることで、当時の世相を色んな視点から伝えているのが秀逸。

KEEさん演じる親方の着こなしの粋でお洒落。いざこざが絶えない女力士たちに過干渉するでもなく、どっしりと構えてまとめてる親方のかっこよさ。華麗な飛び蹴りと平手打ちが見れたのもよかった。ここでもあたるパパとじっちゃんパパの共演。

やはりボリウッドぐらいのダンスシーンがないと3時間は長いかな。。
すみ

すみの感想・評価

5.0
何かを変えようと思うアナーキストたちと、虐げられる女達、または朝鮮人。
声をあげても打たれても倒れても、もがきながらも叫ぶ姿に結構感動した。
やはりいいなあ、東出昌大。それに寛一郎がものすごく良い。
物凄い熱量ではあるが

中身はほとんど意味がない。結局何を伝えたかったんだろう?さすがにこの内容で3時間はきつすぎる。木竜ちゃんを発見したことだけが唯一の救い。
にしの

にしのの感想・評価

3.5
退廃感がすごく出ている。我々の時代もこういうのに近づいているとしたら、嫌だなぁ。
No.3385

『東出アレルギーのある人には辛い189分かw』

======================

この映画は、当時のアナキストや社会主義活動の予備知識がまったくないと、何のこっちゃわからないと思う。

僕は昔、

佐木隆三の『小説 大逆事件』や、

瀬戸内寂聴の『遠い声』『余白の春』などを読み、

明治~大正期のアナキストについてはなんとなく予備知識があったので、

それを思い出しながらなんとか最後まで見られた。

==================

でも、最後まで見られた、というだけで、だから『楽しめた』とは言えない。

セリフが聞き取りづらく、突如始まる演劇調の大げさ芝居、

そして、なければいいなぁ、と思いつつ、やっぱりあってがっかりした『女性が性的に虐待』されるシーン・・・。
Yuko

Yukoの感想・評価

4.0
日本のアナーキズムが、「満洲国」建設の理想に通じていたらしいことを知った。

震災後の貧困と格差の深刻化、差別の横行、閉塞感の広がり。あらゆる左翼運動は、活動家自身の人間的弱さもあって、ことごとく潰されてゆく。その果てに、あの狂気の時代があったんだなあ。
それにしても3時間は長い。飽きなかったけど。
大正12年関東大震災を受けて在郷軍人らによる朝鮮人狩りや暴動が頻発、軍部による国家統制の色が濃くなり国家転覆や風紀紊乱への取締りが強化されてきた時代を背景に女相撲興業の世界に飛び込んだ花菊とアナーキー政治結社ギロチン社の中濱鐡らの交わりを描いた映画で題名もその通りだが“菊”には天皇制の問題も折込みされてる。朝鮮人娼婦から女相撲に転身した十勝川が在郷軍人のリンチに会い「天皇陛下〜パンザーイ」と言わされる所は涙を禁じ得ない。昭和30年代後期まで存在した女相撲興業の世界、社会の底辺の女たちが食うために寄せ集まり、その後の女子プロレス同様エロ目当ての好奇の観客入り混じった特殊な見せ物興業の中で純真に力を競い合った時代風習が興味をそそる。一方で大半は若くして処刑されて行った実在のアナーキストたちの理想に燃えた徒花青春時代をこの女相撲力士たちとフィクションクロスさせた巧みなドラマ構成で189 分長編が苦痛なく観おおせた。
ちょっとギョッとするタイトルだ。花菊とギロチン社って事ですね。 女相撲と実在したアナキストとを上手く関わらせた面白い脚本だと思う。

女相撲の女性達は逆境の中必死に生きようとしていて逞しい。花菊は夫からの暴力から逃げてきた悲しい過去がある。他の女性達も皆んな訳ありだ。ただ居場所が分かってしまうと呆気なく連れ戻されてしまう所が悲しい。この時代、女性は非常に生きにくい社会という事がよくわかる。 花菊を演じた木竜麻生が非常に印象的ないい演技。

そしてアナキスト達。理想ばかり語っている口先だけの連中。実際の彼らはどうだったかはわからないがこの映画の中では何の魅力も説得力もない。この後、日本は太平洋戦争に突き進んで行く訳だから、彼らのような思想を持つ人達には大変辛い時代だったと思う。女性達を引き立たせるために、あえて男性達をこのように描いたのかもしれない。

そして朝鮮の人達への虐殺には言葉もない。祖母からもその話を聞いた事があるので痛ましい限りである。十勝川を演じた韓英恵も印象的だった。

誰に取っても生きにくい世の中だけど、彼らなりに生きようとする力を感じることのできる映画だった。
めあり

めありの感想・評価

4.4

このレビューはネタバレを含みます


圧巻、何度も鳥肌が立ちました。

男も女も、昔から、よくもまあ、こんなにも理不尽な世の中を、生きづらい世の中を、一心不乱に、傷を負いながら、生き抜いてきたもんだ。

くそ
くそ
負けるな

私もそう言いながら、
現実を生き抜いていこうと思えます。

近年は、未来を描く作品が多く、
それも大事ですが、
過去に向き合うものまた大事と思わされました。

瀬々監督の曽祖父世代のリアルな声を反映させたのでしょうか。

現代っ子の我々世代には、もうこのような映画は作れないのだろうと感じさせられました。
長く難しい映画。
女相撲、という独特で小さな世界の中で強かに、ワガママに、エロティックに生きる女の姿が印象的な映画。個人的には東出、悪くなかった。この時代背景によく似合った青臭さと実直な優男の雰囲気を出せる俳優はそんなにたくさんいないと思うな。
>|

あなたにおすすめの記事