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ウインド・リバーのTのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.8
終盤の盛り上がり(卑劣な犯行から解決まで)に一気に引き込まれ、話が終わってしまうのがもったいない気持ちにさせられた。そして最後のテロップで物語全体のメッセージを回収するのは、余韻を残すために効果的な手法だと感じた。
物語のメッセージを観客に伝えるための方法は
・本編のストーリーや会話などで明確にする
・ほぼわからないように隠し、観る側に考えさせる
・本編前後のテロップで明らかにする
この3つに集約されると思われるが、今作は3つ目。

本編ではメッセージをわかりやすく説明されないので、テロップがなければ物語のメッセージに気づかない人もいるかもしれない。しかし、控え目であるからこそ、このテロップを読んだときに本編のいくつかのシーンがフラッシュバックして回収される、という設計になっている。

今作のような、前半を淡々と進めるストーリーテリングは、劇場であればよいが、オンラインでの視聴には合わない(進められてしまうから)スタイルなんだろうと感じた。
netflxオリジナルなどでは、前半にも盛り上がりを持ってきているのではないかと思うので、今後は作品のチャネルによる展開方法の違いにも注目してみようと今更ながら思った。
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