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ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜のtjrのレビュー・感想・評価

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ファンタジーによる問題提起を作中で行う意欲作。
過酷な労働環境やネクタイ変わりに締める南京錠、労働搾取など、劇中では自動車メーカーとして描かれていた。
しかし、「東のエデン」「攻殻機動隊」シリーズの神山健治が監督・脚本を務めるが故のメタ・ストーリーがあるはず…

劇中の“ハードウェアがソフトウェアに頭を下げるようになっては自動車作りの終焉だ”という台詞。
父が娘に対して放った台詞だが、これを父=前時代的な存在、娘=次世代の存在として捉えると、“アニメ業界に蔓延する過酷な労働環境に対する提言”あるいは“AIやデジタルデザインなどの技術革新によるアニメーションの衰退に対する問題提起”もしくはその両方ではないかと思えてならない。

高畑充希と江口洋介のキャスティングはエンドロールを観てびっくりするレベルの演技でした。
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