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ビルマの竪琴 総集編のnowstickのレビュー・感想・評価

ビルマの竪琴 総集編(1956年製作の映画)
3.8
市川崑作品は初鑑賞で、原作も未読。

哲学的なテーマを上手く作品に落とし込めてると思った。
戦時中の捕虜収容所は、「捕虜と看守の友情」「思想の対立」「脱走計画」などなど、描くことが山のようにあり、戦争の縮図を表しやすい為、映画の題材として何度も擦られてきた。そう考えると、この題材に最初に手を出したジャンルノワールは凄いと思うし、本作もそういったインテリな芸術映画の系譜なんだろう。
日本の映画監督だと、大島渚も「戦場のメリークリスマス」で捕虜収容所を描いていたが、本作はそこまでセンセーショナルでもなく、禁欲的な知的表現が良かった。
他の市川崑作品も見てみたいし、映画原作も読んでみたいと思った。
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