ヴェルヴェっちょ

ガール・オン・ザ・トレインのヴェルヴェっちょのレビュー・感想・評価

3.5
背筋が寒くなるようなサスペンスを求めて鑑賞。

レイチェル(エミリー・ブラント)は愛する夫と離婚し、傷心の日々を送っていた。
落ち込む彼女にとって、通勤電車の窓から見える「理想の夫婦」だけが慰めだった。
その二人は、かつてレイチェルが夫のトムと暮していた家の近くに住んでいる。
レイチェルが暮らしていた家は、トムと妻のアナ(レベッカ・ファーガソン)が、生まれたばかりの娘イーヴィと新しい生活を始めている。
ある朝、レイチェルはいつもの車窓から、「理想の妻」が不倫している現場を目撃する。 翌日、夫婦の様子が気になったレイチェルは、確認するため駅を降りる。しかし、彼らの家へ向かったところから記憶がなくなり、気がつくとレイチェルは自分の部屋で大けがをして倒れていた。
そして間もなく、「理想の妻」の死体が発見される。
レイチェルは、あの日の空白の時間のために、周囲から疑惑の目を向けられる…。

期待通り、うすら寒くなるような作品でした。記憶喪失もののミステリです。
ストーリーの核心である「誰が理想の妻メガンを殺したのか」を主人公が思い出せないというのがミソ。でも一応ツッコんでおきましょう。「そんな都合のいい記憶喪失、ある?」

ノーメイクでアル中の窶れきったレイチェルを演じたエミリー・ブラントの迫力が凄い。 彼女でなくとも、電車の車窓からメガン(ヘイリー・ベネット)のような「理想の妻」の姿を見たなら嫉妬に駆られてしまうのは頷けます。
そんなわけで全体としてどんより。晴れ間のない曇天のような映画ですが、元気すぎる映画に疲れたときにはいいかも。