Kumonohate

TAP THE LAST SHOWのKumonohateのレビュー・感想・評価

TAP THE LAST SHOW(2017年製作の映画)
3.7
思いのほか良かった。

ストーリーや演出は超オーソドックス(型にはまっていることも少なくない)だし、タップが踊れるという条件で選ばれた若手の演技はお世辞にも上手いとは言えない。従って、ドラマ的感動はかなり青写真に届いていない。

それでも良いと思えるのは、まずは、水谷豊監督の “やりたかったこと” がひしひしと伝わってくること。そして、何と言ってもタップの魅力。評判になっているラスト23分のタップ・ショウは、確かに圧巻で感動を誘う。劇中で観客が涙するのと全く同じ感覚に陥り、涙してしまう。東京オリンピックでは、タップを競技種目に加えても良いんじゃ無いかと思う。

水谷監督は、「役者に踊らせるか、ダンサーに演技させるかの選択は難しかったが、ショーの場面で観客に映画を見ていることを忘れさせたかった。それには本物のタップが必要だと決断した」と語っているそうだが、まさにその術中にはまってしまった。
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