このレビューはネタバレを含みます
人間を人間として足らしめるものとは。『アフターヤン』の中での「誰しもが人間になりたいとは思うのは傲慢だ」という台詞を思い出さずにはいられなかった。
物事は終わりに近づくにつれてスピードアップをするものだと思うから、とんでもない速度で進化し続ける科学やテクノロジーを目の当たりにすると、いよいよ文明も終焉に近付いてるのかなっていう恐怖感に駆られる。レイチェルの完璧の再現に感動するというより、言い知れぬ不安感を抱いてしまった。なんだか、砂時計のノズルがぐんと広くなって、砂の落ちていくスピードがどんどん加速していっているような感覚に陥ってしまった。