ちろる

ワンダーストラックのちろるのレビュー・感想・評価

ワンダーストラック(2017年製作の映画)
3.1
「ヒューゴ」の原作者ブライアン セルズニックが脚本も手掛けたとのことで何か素敵な映像と冒険を見られるのかと楽しみにしていた作品でしたが、正直私にとってはかなり期待はずれでした。

音のない世界、国立博物館、ジオラマ、古い劇場、美術館、秘密の隠れ家など、映画的でワクワクするようなキーワードがこんなにたくさん散りばめられているのに何一つ生かしきれてなくて勿体ないなと感じました。
父と息子の謎や母と息子の絆、少年と少女の孤独、友情などどれもこれも中途半端で、どこの部分に寄り添って観ればいいのか分からない。
あっデイビッド ボウイのリスペクトだけは感じましたので、ジムがレコード機を触れながら聴くシーンは好きでした♪

もしかすると原作には一つ一つの私の疑問が解消されるような深いとこまで掘り下げているのかもしれませんが、何もかもが細切れで途中からなんだかぼーっとしてきました。
割と綺麗な映像とか子どもが出ててファンタジーな雰囲気だとレビュー甘い私なのですが、今回はあまり入り込めなくて、、、この好きな方はごめんなさい。
脚本は原作者じゃなくて客観性入れて別の人が入ったほうがいい気がします。


以下はネタバレありのモヤモヤ点
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⓵そもそもただパパが病気で死んだという過去だけならなぜママは生前頑なにパパについて語らなかったのか。

⓶ジュリアンムーアとママがパパのお葬式の後没交渉になっているのもとっても不自然。

⓷結果的に博物館のオオカミは特に怖い思い出でもないのに、なぜあんなにジムは夢で魘されたのか

⓸そもそもジムが事故で耳が聞こえなくなることがなにを意味していたのか。
祖母とのシンクロのためだとしたら、ローズの兄の書店に電話しようとして感電とか悲劇すぎる。

⓹パパが死ぬとわかっていてももし愛してたならママは生きてる時間だけでも近くにいればよかったのに。
パパとママのエピソードの情報が足りなすぎだし、両親のジムへの愛が伝わらない。

ローズの物語を交錯させるならさせるならば、ちゃんと過去と今をつなげるポイントを作りそこから少しずつ少年たちがちょっとずつ謎解きをしながら祖母にたどり着けば面白かったのだろうし、ジオラマに思い出を残すのは亡くなったパパがやってたとうほうが感動したかも。

最後にジオラマを前に祖母が全ての謎を明かすだけいうのだけだったら、それまでのNYの冒険も要らないじゃん。


以上私の心にくすぶるモヤモヤポイント。
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