あきしげ

闇金ウシジマくん ザ・ファイナルのあきしげのレビュー・感想・評価

3.0
3作目は完全なる踏み台となりました。

良かった点。

・丑嶋馨の素性が少し分かる
・クズには制裁が加えられる
・鰐戸三兄弟が強烈なる存在

悪かった点。

・丑嶋馨には意味のない出来事
・砂漠に水をやる物語に感じる
・竹本は逆に不気味すぎる印象

本作はあくまでクズしか登場しない。
丑嶋馨だって善人ではない悪人です。
悪を潰すには更なる極悪が手を下す。
この法則で本シリーズは進んできた。

決してスッキリするような物語ではない。
ただ、クズが制裁される展開はスッキリ。
それをやってしまう丑嶋の非情さが強烈。

そんな丑嶋という人物が少しでも分かる本作。
完結編という事でどうしても踏み入れる領域。
そのせいで内容はかなり重いストーリーです。
どんなに慈愛をみせても意味がないと分かる。
優しさなど意味がない厳しい世界だとみせる。
だからずっと重苦しい内容で明るくない世界。

その中で登場する竹本は特異なキャラ。
完全に浮いてしまっている存在でした。
クズがクズを制裁するという物語です。
そこに我欲のない竹本は食い物になる。

もっと劇的な展開が欲しかった。
それが低空飛行で着陸してしまう。
個人的には少しガッカリしました。
何か変わるのかと期待しました。

しかし、実際は丑嶋は最後まで丑嶋だった。
ここら辺が完結編として相応しくなかった。
原作がまだ続いているから仕方ないだろう。

でも、映像化は最後ならばオリジナルの終わり方でも良かったはず。
それをしなかったのは、もしかすると製作側に続けるかもしれない。
このような思惑が見え隠れしてしまったから劇的な展開ができない。

なんだか大人の事情を感じた作品でした。
あきしげ

あきしげ