なおこ

サバービコン 仮面を被った街のなおこのレビュー・感想・評価

2.3
映画に倫理観は求めないが、それにしたって面白味が無い。
人種差別を絡めつつ、頭の良い人達が頑張って不真面目にシュールを目指して作った映画って印象。架空の街とその設定。ザラリとした色彩とフィルムの質感。センスの良さすら何か真面目。
頭のいい人達は普段、不真面目に生きてないから、箸が転がっても笑っちゃうのだと思う。胸糞悪い映画を作りたいなら、トレインスポッティングくらいぶっ飛んでないと、ただの胸糞映画だ。

父親のマット・デイモンがミスキャスト。
見てるだけでぞわぁっとするような気持ち悪さと小物感が全く無い。あの父親役にはそれが必要で、むしろそのキモさが無いとストーリーすら成立しないのではと思う。「あのマットをこんなに太らせちゃったんだぜーw」って監督の意図も特に笑えない。
優等生たちの内輪ネタのような寒々しさがあった。

良かったのは一人で画面を保たせた子役のノア・ジュープ君の素晴らしさと、オスカー・アイザックの役をジョージ・クルーニーがやらなかったこと。
なおこ

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