このレビューはネタバレを含みます
サリンジャーの半生を追った映画
問題児だったサリンジャーはコロンビア大学で恩師を見つけ作家としての才能を磨くも、大戦でノルマンディーや強制収容所を目の当たりにしてPTSDに苦しみ、そんな中で救いを創作に見出す…という、本当に物語みたいな人生なので、普通にフィクションとして楽しめる
ライ麦畑でつかまえてが大ヒットしたのちの苦悩の人生や、ファンの気持ち悪さも露悪的にかかれていて、非常に共感できるものとなっている
___
ホールデンがサリンジャーの化身的なキャラクターであることは有名だが、それを指し示すかのようにサリンジャーがあらゆるところでホールデンと同じような言葉遣いをするのが印象的(phonyって言葉は彼が世に出したと言っても過言ではないな)
___
一方、映画みたいな人生なので、逆にありがちな話に収まってしまっているという、皮肉な弱点を持つ映画でもある