Richard regarded solitude something sacred..
私が観た中で、断トツにヒラメが可哀想な映画だった。
リチャードが抱えている孤独はあまり共感が出来る類のものではない。
経済力のある妻がいて、別荘で金にならない小説を書く事が出来る。
その上楽しげなイマジナリーフレンドまでいる。
無論この夫婦間のイニシアチブは妻が握っているだろうし、無言のプレッシャーもあるだろう。
ロングアイランドで暮らすうち、妻の趣味で買い揃えたであろう家具を外へ追い出す事で自尊心を取り戻そうとするのも稚気じみている。
双子の片割れを海で助けられず、無くした過去を引きずるアビーと共依存する関係も深刻度の観点であまり共鳴する気がしない。
15、6歳の少年少女を親に無断でアルコール付きのホームパーティーに誘うのもどうかしている。
彼は未だ子供で、それを少なくとも表面上は許容してくれる妻が居るなら、そんなものは孤独じゃない。
それにアビーの孤独を救おうとするなら、とことん寄り添ってやれよとも思う。
弱くて情け無い中年が、妻と寄りを戻す為にニューヨークに引きあげるラストでは、アビーは救われないではないか?
最後は本当に情けなくって、共感できてしまった。
なんて事だ。
尚Heath henは、1932年に絶滅したそうである。