10年振りにアメリカへ戻った医者のドク。クレイマーの投影とも旅の相棒ともとれる主人公が、カナダからフロリダに至るハイウェイ、ルート1を南下するロード・ムービー。
久し振りに会う友人は既に亡くなっていたり、年老いていたり。
アフリカン・アメリカンへの人種差別や貧困の連鎖、ワイズマンの『パブリック・ハウジング』を想起する荒れた公共住宅。ワイズマンの客観性に比べ、医者としてコミュニティへ入り込もうとするけれど…そこに居場所はない。
アメリカの多種多様な社会、とくにフロリダの明るくカリビアンな様相が興味深い。あの橋はいいな。
