ブラックユーモアホフマン

アルジェの戦いのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

アルジェの戦い(1966年製作の映画)
4.6
何度も観る機会を逃していた本作、遂に。

冒頭から惹き込まれる。超カッコいい画面と、音楽。素晴らしい!と思ったらモリコーネ!!さすが過ぎる!!

アルジェリアの独立を描いた社会派な側面もありつつ、単純にエンタメとして超絶面白い。

全体的にフリードキン版『恐怖の報酬』の前半を思い出した。クルーゾー版はまだ観てないから分からないけど、クルーゾーの『スパイ』も想起したところはある。戦争映画だけど、スパイもののノワールな雰囲気もある。あとはイタリアなのでネオレアリズモな感じも。

群衆の迫力。これはエイゼンシュテインみたいな。何せアルジェの人達の顔がいい。

軍隊がその力をもって無理やり民衆の反抗を食い止めようとする明らかに非人道的な様は、今の香港やミャンマーを思い起こさせる。映画で言えばキャスリン・ビグローの『デトロイト』や韓国映画の『1987、ある闘いの真実』なんかも思い出したけど、全く古くなんかない、残念ながら現代にも通じる話。

【一番好きなシーン】
少年がマイクを奪ってメッセージを伝え同胞が鼓舞されるシーン。