えし

手紙は憶えているのえしのレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
4.0
認知症の老人に飛び道具。

妻を亡くして1週間経った90歳の主人公は、その事実さえ忘れてしまうほどもの忘れがひどくなっていた。
老人ホームの友人から、奥さんが亡くなった後に誓った約束を果たすように、なすべき事項が書かれている手紙を託される。
ユダヤ人である主人公と友人は同じアウシュビッツ収容所に収容された生存者であり、家族を皆殺しにされた身である。
その家族を殺した当時の兵士を4人の候補から見つけて、復讐してほしいと…

これはなかなか上手な脚本でした。
主人公のヨボヨボ加減が絶妙で、まさか銃を持った復讐者だとは傍目にはわからない。ただ、銃を構えてる時はシャンとしてるのはどうなのと思ったり。
1時間半ほどでサクッと観れるよい映画です。

追記。
原題と邦題について。
「手紙が覚えている」なら、ゼログラビティ並みに納得いかない感じですが、「憶えている」としたところに工夫を感じ、素晴らしいと思いました。
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