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溶けるのkazataのレビュー・感想・評価

溶ける(2015年製作の映画)
2.5
『NO CALL NO LIFE』ついでに井樫彩監督のPFF受賞(審査員特別賞)&カンヌ出品作(学生製作部門)の本作をウォッチ!

田舎の女子高生の閉塞感と苛立ちを描いた青春モノだけども……うん、『NO CALL〜』で気になった説明過多は昔からだと判明。同様に「リアクションが違くない?」と思うことも初期作から変わっていなかった。
(例えば…主人公が毎日のように飛び込んでいた川で、しかも水深も浅いことを知っているはずなのに、他人が飛び込んだ時にスゴい心配してるのWhy?)

「誰も私の気持ちなんてわかんない!」って言われても、「お前だって他人の気持ちをわかろうとしてないだろ!」と即ツッコミ不可避。
(そして、現代の高校生の必需品だろうスマホやSNSが一切出てこないのWhy?)
(そういう意味でも20年前くらいの高校生の話かと思った…)

学生映画だから仕方ないかもしれないけど、"性=セックス"が重要なテーマなはずなのに、それが一切正面から描かれることもなくて……これも後の『NO CALL〜』にも引き継がれている絶望的な弱さかな、と。
(直接的な描写に限らずとも"表現"する方法はもっとあるはず…くれぐれも"説明"じゃないからね!)

あと、指摘するのは無粋だと思いつつ、、、「田舎ってホントに大変だよね」と同情しながら見てたら、途中でロケ先が池袋から1時間ちょっとで行ける埼玉の「越生」(そっからバスでさらに田舎に行くとしても…)だと気づいてしまって脱力(苦笑)
(昔から東武東上線ユーザーなんで気づいてしまって申し訳…)
(ただし、ど田舎よりも中途半端な田舎に住んでいる方が心が荒みそう…という偏見は昔から持っているけど)

何と言っても、主人公が「逃げる」(その選択肢は支持できる!)前に「そもそも闘ってたのか?」が疑問。
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