セックスに興味津々な女子高生（片桐夕子）が、密かに思いを寄せている堅物の男性教師（里見洸治）を誘惑していく。初期スター女優・片桐夕子が初主演している、日活ロマンポルノ。

端的に言うと、片桐夕子を売り出すための成人向けアイドル映画。視野が狭い年頃の少女が、大人のセックス劇場に足を踏み入れながら、性の在り方を模索していく、いつものメニュー（もっとも、本作はロマンポルノ初期作品だが）。

物語自体はシリアス路線で進むが、熱血教師の人間性を逆手に取ったナンセンス・ギャグを推量することが可能。セックスの伝道師となる女子生徒（高見由紀）の言動が、ホラーの領域に入っているところも面白い。

初期スターとなる片桐夕子は、ニキビだらけの貧相な顔立ちだが、アングラの臭いがする60年代のピンク女優とは、明らかに雰囲気が異なる。新時代のオナペットとして十分に機能していたことが理解できる。

• #エロ映画

ちんこをどじょうの中に突っ込んでる男どもを見せられて、目を背ける主人公に「あら？男慣れしてないのね？」。シャブやりながら書いたようなテンションの脚本ながら、ラストの落下まで本気でやってる。71年に映画の中のレズビアンがどういう立ち位置だったかがわかるような。

• #百合ノック3

ポルノ路線に変更した日活に強引に説得され主役に抜擢。顔はいまいち、身体は文句無し、片桐夕子さんのロマンデビュー作。

若いのか不細工なのか清純なのかまだ垢抜けないだけなのか、味わい深い顔の片桐さんが若くして頑張ってます。葛藤もあったでしょうに。
お前、マジか？と脚本家の胸ぐらを掴みそうなストーリーだが、こんな時代だったのだろうか。

共演では眼鏡同級生の女優さんが素敵、眼鏡が似合う美人さん。誰だろう。こちらをヒロインに、と考えそうだけど、その後の片桐さんの活躍を見るとこれで正解だったのだろう。

ヒロイン受難は不愉快だし今では馬鹿らしいストーリーだけど、迷える発情小娘の性春一直線と真面目先生は何か忘れていた一途な心、を思い出させてくれた。

• #ポルノ