このレビューはネタバレを含みます
ホラー映画はその国の信仰のあり方が垣間見れるのも醍醐味だなと思った。
キリスト、韓国由来の儒教、地元の霊能者、日本から来た化物、物理、さあどれを信じる?という感じの宗教バトルホラーで面白かった。信仰は形のない脅威に対してどう対処するかを選ぶ指標だと感じた。
國村隼人演じる男は、キリスト教で見ると悪魔、日本の土着信仰で見ると鬼(神にもなりうる)、韓国の土着信仰(巫俗/ムーソク)では悪霊といった形で見る立場によって捉え方が変わるの本当に面白かった。監督は男をイエス・キリストに重ねたそう。自分たちと同じ見た目のようでいて、何かが違うという恐怖を日本人にやらせるのは上手いと思った。韓国人の反日という負の感情も勘定に入っていると思うが、理知的に組み込まれてる感じがして、あまり嫌悪感はなかった。また、陸続きの中国より海を越えてくる日本の方が、よりミステリアスな感じがするのではないかとも思った。