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哭声 コクソンのpanのネタバレレビュー・内容・結末

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ようやく見た。
長いし怖いの苦手だしでなかなか踏ん切りがつかなったけど、今なら大丈夫かもと思ってトライ。
見始めると長さは全く気にならないほどに面白かった。
そしてさほど怖くはなかった。

結末に言及するかもだけど・・・・

連続殺人の真犯人は誰?そして動機は何?の答えを求めて見ていたら、すっかり迷子になってしまった。
布団に入ってからも結末についてずっと考え続けていて、ヘタしたら今夜は夢であの村に行っちゃうかもと思ったけれども大丈夫だったみたい。
一晩置いて再考してみた。

以前読んだ國村さんのインタビューにもあった「旧約聖書と新約聖書」は最後の悪魔の登場で明確なベースであると認識した。
「ユダヤ時代のエルサレムにイエス(よそ者)がやってくる」というやつ。
國村さん演じるよそ者は、見る者が「そういう人間であるに違いない」と心に思い描く姿を現すと考えると、残酷であったり、普通であったり、悪魔であったりしてもおかしくはないわけで。
状況から見ると、よそ者と祈祷師はグルで、謎の若い女は村をひっそりと守ってきた祈祷師というところか(キリスト教以前の土着の神ともいえる)
途中で出てきたゾンビだけど、女祈祷師が術をかけてよそ者を襲わせようとしたのではなかろうか。
そこへ運悪く、よそ者退治御一行が来合わせて襲われちゃったのでは。
祈祷師の意図は「金儲けと趣味」で、彼にとってのよそ者は都合の良い釣り道具。
祈祷師自身の術とよそ者、キノコと集団心理をうまく利用して殺人の連鎖を増幅していったのではないかなと思われる。
そうすると悪魔は祈祷師って事になるなぁ。
「悪魔は釣り糸を垂らすだけ」って言ってたしな。
あ、後は主人公のヘタレっぷりが最後まで徹底してたの、いっそ清々しかった。
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