きゃん

ワンダー 君は太陽のきゃんのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.2
遺伝子の疾患で人とは違う顔で生まれてきた少年と家族、周りの人たちとの1年間を描いた作品。多感で繊細な子どもたちの心を優しさが支えるとても温かい気持ちになれる作品。

遺伝子の疾患によって多くの人とは異なる特徴的な顔で生まれてきた男の子オギ―。宇宙飛行士のヘルメットでいつでも顔を隠し、学校へ行かずに自宅で教育を受けてきた。そんなオギ―を両親は小学校に通わせる決断をする…

オギーが孤独やいじめに耐えながらも、家族の愛情や周囲のサポートによって能力を発揮していく姿に勇気づけられた。そして新たな一歩を踏み出した彼の勇敢さや彼との関わりによって周りも成長していく姿が微笑ましかった。オギーの明るさと賢さ魅力的であり、人を引きつけるまさに太陽だなと感じされられた。特殊メイクしていたけどジェイコブスくんの可愛さがもれていた。

彼と関わる周りの子どもたちそれぞれの視点で描かれる構成が素晴らしかった。子どもたちの繊細な心が丁寧に描かれていた。印象に残ったのはオギーの姉のヴィアの話。両親の愛情がオギーに注がれがちで「オギーは太陽で、私はその周りを回る惑星」と寂しさを抱えるヴィア。親友との人間関係に悩んでも家族に心配かけまいと気遣うヴィアの健気さに涙出た。誰よりも弟と家族を思う彼女の満面の笑みは最高だった。
オギーと一番最初に仲良くなったジャック役の男の子がめちゃくちゃキュートで好き。心優しく純粋なジャックにぴったりだった。

子どもたちを支える両親、校長先生、教師など大人たちのさりげない言葉が温かかった。特に校長先生が良い。いじめっ子をきつく叱るも、見放さず温かく成長を見守る。「見た目は変えられないが、見る目は変えられる。」この物語の全てが詰まった言葉だなと。
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