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ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期のmatchypotterのレビュー・感想・評価

4.0
3部作×4シリーズ、グルグルローテーション。
Part.Ⅴ。3周目①。ついに最終周に突入。

前作から12年ぐらい経ってるのか。続けて観てるからそんな気がしない。
12年経とうが根っこは変わらない1人の女性、ブリジット。

そのブリジットがまさかの“デキちゃった”騒動。
しかしながら、長年、男だの、恋だのから遠ざかってはや何年か。
その錆びついた歯車がいきなり回り出す。

驚いたのは、ダニエル、ヒューグラント、そんなことになってしまうとは。

それがキッカケで、関係が解消していたマーク、コリンファースと再会。
さらに、別のマッチングアプリみたいな仕組みを作ったイケメン大富豪起業家ジャック、パトリックデンプシー、現る。

と、ついでにエドシーランも本人役で現れる。

仕事でも出世して新しい上司の斬新な企画に振り回される。
“デキちゃった”けど、マークとの子なのか、ジャックとの子なのか。

ブリジットが全ての問題を棚上げした結果その全てが、一同に集結する。さすが、ブリジット。
些細なトラブルが嵐になる、とかではなく、全ての問題があまりに大きい。

タイミングが良いのか、悪いのか。
手に入れたい時には大した風は吹かないのに、諦めかけてると何もかもが一気にやってくる。

それらをうまく扱いきれずに途方に暮れながら、結局手に取れるものだけ、手から溢れ出ていくことは無理して追わない。
背伸びしたところですべてが露呈するのがブリジット。
すると、混沌の中から大切なものが浮かび上がる。

なんて、お茶目で面倒で回りくどくて慌ただしい女性、ブリジット。
取り繕っても、日記の中であれこれ考えても、結局は頭よりも体が先に動く彼女の魅力。

相手にこれ以上ない爪痕を残すブリジット。
破水と陣痛が起きてもピザを配達しながら病院に向かうブリジット。

ヒューグラント、パトリックデンプシー、そして、コリンファース、そして新しい命。
稀代の良い男達を相手にブリジットの飾らない人生の浮き沈み。

散々好き勝手やってきたこのシリーズ。
この3作目のフィナーレは何とも彼女らしい最後。

冒険もあれば、凝り固まったこだわりもある。
周りに振り回されてるうちに自分も磨かれてる。
人生なんてうまくいかないことの方が多い。

その中で自分らしさを貫くことの難しさや、尊さを感じる。
いい女なんだか、だらしない女なんだかよくわからない絶妙な女性、ブリジット。
少なくとも周りが放っておけない女性だということは明らか。

この12年の時を経ての3作目にしてフィナーレが思いのほか必然的な感じで良かった。


F:1982
M:32671
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