ほのか

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のほのかのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

円盤が届いたので久しぶりに観た!
ずっと美しいキリアンマーフィーに人間味あふれるジェイミードーナン。やはりこの映画、素晴らしすぎる!
というわけで、2回目観た時の記録引っ張り出してきたので載せときます。

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この映画で唯一ほっこりしたところが任務後にキリアンが走ったところ!走れないって散々ネットでバカにされてたけど走ってたよ!!おねえさんかわいかったよう。

予告見直しててすごいイケメンがいるって!思ったらオパルカだった。オパルカさんのことちゃんと認識して見てたらめちゃくちゃイケメンの上官だった。最期のシーンがたぶん1番衝撃的な人。演じてるハリーロイドは博士と彼女のセオリーにも出てたらしい。ホゲェ。また見なきゃだ〜。

任務に失敗して雨に打たれてチュルダに問い詰めるシーンぐらいからヨゼフの任務第一主義がガラガラと崩れていく感じがする。終わったらのことも無理やり考えんようにしてたけど失敗して終わってしまって生きている自分はこれからドイツからの報復に立ち向かわなければならない。もうどうにもならんからどうにでもなれって感じの笑い顔を作るようになるんですよね。服装もキチッとしたスーツからゆるっとしたシャツとニットのアウターになって。その服装が本当に好きなんですけども。レンカが殺されたってのを聞いてより虚無の部分が深くなって言われるがままただ逃げるヨゼフの後ろ姿が辛い。
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2回目見終わってからwikiのエンスラポイド作戦のページを何回も何回も読み直してた。すごく史実に忠実に作られてる。理解が深まる感じが好き。
結局アタとアタパパがどうなったかがどこにも書いてなくて、気になって調べたけど全然出てこない。でもたぶん収容所か処刑やったんかなあ。結局ハイドリヒが死んで解決したことは何もなかった感じやからな〜。
あとヤンとブフリークとオパルカが上で攻防のち殺されたって書いてたねんけど映画では自決しててどっちがほんまなんかな。上の攻防でヤンがブブリークのことを落ち着かせようとする姿ウワアアってなるねん。ここまで一緒にやってきたヨゼフと最後一緒に戦えない、自分がしっかりせんとって姿がぐうううってくる。
教会での攻防て実際は6時間あったらしくて30分でも息詰まってるのに6時間て!!無理だ…ヨゼフの気持ちを考えてわたしが死ぬ。ヤンが自決するために弾をこめるところで手があんまり震えてないってのがもう息が止まる。
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ヤンが自決した瞬間のヨゼフ、というかキリアンの目ががほんまにすきで。任務とか兵士とかチェコ人とか全部どっか行ってて、ヨゼフ自身が感じてる何か重くて暗くて絶望感に満ちているものがみてる側までスーーッと染み込んでくる。キリアンの顔にだけちょっとだけ光が当たってて光とは対局にあるものがそこにはあって。この映画で1番好きなところ。というか、(そこまで数多くないけど)今まで観た映画の中でもっともすきなシーンと言ってもいいかも。ここの場面のために2時間見てる感ある。
ずっと続いてた銃声が止んで、自分は地下でその瞬間を待つしかなくて、音が止むってことは戦いが終わったってことで、戦いが終わったってことは仲間がみんな死んだってことで。すぐに全部を悟るけどそれでも何か落ちてくる音があるかもしれないと耳をひそめるけどあの小さく乾いた銃声以降聞こえてくる音は何もなくて、それでもとなにかを拾おうとする。けど追いついてくるのは現実ばかり。
初めは声荒げて加勢してドイツ兵と戦う!!って言ってたそんな強い気持ちなんかもうどっかいっててあぁ…終わってしまった…ってそれだけなんですよね。そっから最後までほぼキリアンの独壇場なんですけどはやく終わって欲しいけどずっとキリアンのこと見ていたくてでも苦しんで姿見たくなくて見たいけど見たくないシーン。ここほんま延々語れる。チェコ行ってこの教会見に行きたい。空気感とか自分で体感してみたい。

ハイドリヒを撃てはダンケルクと違って人に焦点を当てた映画。ドイツ兵もバンバン出てくる。ドイツ兵が死ぬことなんて何でもないことかのように戦地に入ってくるのってすごくチェコ側からの見方だなあっていう発見。突撃することに躊躇いがないし撃たれたらまた躊躇いなく次が入ってくる。でもドイツ兵だって人間だからいろいろ葛藤あったんだろうなぁ。ハクソーリッジで日本兵がバイオハザードのゾンビみたいって思ったを思い出した。あれは特に敵側が日本やったから気づけたこと。連合国側からみた戦争映画を見ることが多いから枢軸国からのもちゃんとみたい。