このレビューはネタバレを含みます
人間を肉として見始めている描写がとても優れている。
初めて人肉を食べた後の父親
姉が"食事"を教えるシーンはビーン一家を彷彿とさせる。
父親が犬について「人の肉の味を知った以上危険だ、誰を襲うかわからん」と言っていたのは、暗に娘に投げかけられた言葉なのだと思う。
青いペンキをかけられた女と、黄色いペンキを被った男に対して、「緑色になるまで出てくるな」という言葉を投げかけるシーンは覚えておきたい。
もっとも男は赤くなって出てくるのだが。
最後のシーンでカニバリズムは遺伝であることが明確にわかるが、父親が初めてのキスでわかったと言っていることから、父親の人中が抉れているのはそういうこと、なんだろう。
何かを食べたせいで人でありながら人ならざるものに変わっていく様は"ブルーマインド"、溺れていく様は"climax"のようであった。