Kumonohate

RAW〜少女のめざめ〜のKumonohateのレビュー・感想・評価

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
4.0
少女が大人になるための通過儀礼を極端に描いたグリム童話的寓話というか、スタイリッシュな映像美とクールな音楽とメタファーに溢れたメタモルフォーゼ譚というか、アーティスティックなエログロ学園青春ドラマというか、設定が歪みまくった姉妹愛の物語というか、イカれたホラーというか、とにかくそんな話。私自身は何とも無かったが、鑑賞するにはある程度の覚悟は必要。観る前にたらふく食べたりしない方がいいかも。

とにかく全編薄気味悪い。個々のシーンは(ある1つのシーンを除けば)強烈!という程では無いのだが、ちょいとばかし常軌を逸したシーンが延々と連続する。中には笑っちゃうシーンもあるが、その不気味さには容赦が無い。この容赦の無さは何なのだろう。フランス映画の真骨頂ということなのか。それとも、我々男性には理解しがたい自己変容や激痛を体験している女性監督ならではなのか。

わからないけど面白かった。黄と青を混ぜて緑にするやつは、あと20歳若かったらやってみたかった。
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