イチロヲ

スウィートホームのイチロヲのレビュー・感想・評価

スウィートホーム(1989年製作の映画)
3.5
画家の足跡を辿ろうとする取材班が、廃墟同然となった邸宅を探索するうちに、家族に巻き起こった悲劇を知らされる。「エクソシスト」の特殊メイク技師、ディック・スミスを招聘している、サスペンス・ホラー。

屋敷内で呪詛を受けた取材班が、亡霊を鎮めるために粉骨砕身する。陰影を基調にしたクラシカルなムードが取り入れられており、グロテスク描写との共存が心地よい。ただ、取材班によるプロの仕事が、ドラマの中であまり活かされないところが残念無念。

女優陣では、ディレクター(宮本信子)とプロデューサーの娘(NOKKO)が、ダブルヒロインの立ち位置。母子の愛情がメインテーマとなっており、母を失っているNOKKOがナンダカンダと翻弄される。

本作は探索型ホラーゲームの源流になっているため、本作がなければ、ファミコンゲーム版が作られず、バイオハザードも作られず、バイオフォロワーの海外ゲームや映画も作られなかったかも知れない。そういう意味では、重要な位置付けにある作品。
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