じゃいろ

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのじゃいろのレビュー・感想・評価

4.0
ヨルゴス・ランティモスらしい変な映画で非常に面白い 今作はその変な要素がホラーや厭な描写に全振りされていてコメディさが微塵もないのがまた面白い

解説を読んでようやく理解できるような難解な映画だが、それによって集中力が切れることはないしむしろずっと集中して見ていられた
籠の中の乙女やロブスターの時もあった唐突な暴力描写が今作でも素晴らしい
それでいてバリー・コーガンの不気味な雰囲気も手伝い、どこまでも不穏な映画に仕上がっている

コリン・ファレルやニコール・キッドマン演じる両親もその子供達もどこまでも利己的な人間であり、人の心が死んでるような心情描写がたまらなく良かった
自分の命のためなら我が子が死ぬことも厭わない姿勢にはゾッとさせられる

地獄のようなロシアンルーレットのシーンはトラウマ級のインパクトだった
どこまでも厭な気持ちになる映画
じゃいろ

じゃいろ