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僕のワンダフル・ライフのbarneyのレビュー・感想・評価

僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)
5.0
同タイトルの小説の映画化。翻訳版も出版されていてタイトルは野良犬トビーの愛すべき転生です。

結論から書きますが満点です。原作シリーズの大ファンで私も愛犬が2匹いますのでこの映画は特別すぎます。原作小説同様、涙無しには見られないのでナプキンの用意は必須!


プレミア上映後に、犬に強い水流のシーンでの撮影が動物虐待だとする映像のリークが波紋を呼び、興行的に大きく躓くということがありました。でもこれは悪質で故意のあるリークだということが分かってきて、撮影チーム・ドッグトレーナーチームは虐待は無かったことを強調しました。犬がストレスの兆候を見せれば撮影はストップしたし、獣医も常に帯同して万全を期していたのです。それで騒動は静まったのですが、日本上映が決まっていないのもこの件があったのかなぁと思いました。


〜追記〜
初めてこの予告トレイラーを見たときから絶対に見ると決めていました。その時点で日本上映が決まっていないと知り小説を手に取りました。
MY LIFE WITH DOGを座右の銘にこれまで生きてきた私にとって、人生で一番感動した大切な一冊になりました。
犬を飼っている人には必ず共感できるあるあるが詰め込まれていて、何度ニヤリとしたことか。クライマックスは感動の嵐で感情を抑えることが出来ませんでした。

この映画はファミリー向けに割り切って作られていると思います。原作にあった、野良犬が捕まって行き着く「最後の場所」や、動物虐待のシークエンスは大幅にカットされています。もし映像化していたら絶対に見るに耐えないつらくて悲しすぎる場面になっていたと思います。
ご都合主義の甘ったるい映画との見方もできるかもしれませんが、私はこれでぜんぜん良かったと思います。
犬が殺されるシーンのある映画が大嫌いな私にとって(ジョン・ウィックを除く)、犬映画は安心して見られることが第一条件です。

この映画は飼い犬の死という人生でもっともつらいことの一つを乗り越えてきたであろう愛犬家の人たちへの希望の映画です。転生を繰り返しまたいつか自分のところに戻ってきてくれるかも。そう思わせてくれるこの映画は人生でもっとも大切な一本になりました。

犬にとって、飼い主の私たちはいつだって世界の中心なんだと改めて思い、一層飼い犬への思いが強まりました。

その後を描く第2作目などシリーズ化が進んでいる原作ですが、現状で翻訳されているのは映像化されたこれ一冊だけです。出版会社にはぜひ翻訳してすべて出して欲しい。映画の日本上映、ソフト化も切に望んでいます。
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