良い塩梅のサバイバルコメディ。
電気消失でライフラインが断たれた為、自転車で母親の実家、鹿児島を目指す事にした一家のサバイバル珍道中。
突如として起こったサバイバル環境において、家父長制が砂上の楼閣の如く脆くも崩れ去り、尊厳を取り戻すために奮闘する父親とbargainingに才能を見せる母親、頼りなかった長男と我儘だった長女も次第に家族の結束力を強めてゆく。
極限状態でもさほど治安も悪化せず、ヒャッハーな奴らも出て来ず一定の社会性/人間性が失われていない。
洋画や韓国映画ならきっと健康的な犬は喰われちゃって出て来ないだろう。
大地康雄さんは何事にも動じない懐の深い良いキャラだった。