おでい

ジグソウ:ソウ・レガシーのおでいのネタバレレビュー・内容・結末

ジグソウ:ソウ・レガシー(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

大好きなシリーズなので初日に映画館で鑑賞。
新作があるということで復習マラソン中。

2010年のソウ・ザ・ファイナルから7年振りに公開されたシリーズ8作目。
劇中でジョンが死んでから10年というセリフが出てくるのですが、ソウ4が公開されたのもちょうど10年前なので、映画内と実際の経過時間はリンクしているようになっています。
(ジョンが死亡するのは3ですが、3と4は同じ時間軸のため)

5作目以降の時間軸が入り組んだストーリーのため初見では少し理解に時間がかかること、前作から7年という時間が経過し、この作品だけを観た人にはなんのこっちゃ意味も魅力も理解できないシーンがあったり、ジョン以外のソウファミリーが回想シーンさえも出てこないなどから、一部評判が悪いようですが、4以降に目立ってきた事実上救済しようのないデスゲームという流れから一転、1作目のような生きる意思を尊重した上手くやれば生き残れる余地のあるデスゲーム、いったい犯人は誰なのかというミステリー作品になっている部分では共通点が多く、原点回帰の作品になっています。

嬉しいのはジョンの元気な姿が見られるという事ですね。
初見の時は完全に騙されていたので、ジョンが現れた時には本当に驚きました。
正直、どの作品にも出ない回は無かったので今回も出るとは思ってましたが、過去作はあくまで回想シーンとしての出演でした。
それが今回は登場して仕掛けの説明やセッティングまでも行っているのは大サービスでしょう。
前日譚という事を公にしてジョンを復活させることは簡単に出来たはずですが、死亡して10年後というミスリードを引っ張らせてジョンを出してくる台本の巧妙さには驚かされました。
そういう意味では個人的には高評価です。

前作ファイナルではとにかく惨殺の連続でしたが、今回はそのシーンも少なめでマイルドに表現されており、ジョンが罪を償わせるという事が中心となっています。
過去作を追ってきた人には物足りないデスゲームですが、これ時間軸では1作目の手前に行われたゲームなので、ジョンの人間らしさがまだまだ残っていて、アマンダやホフマンにも手伝わせていないのでブレのないマイルドなゲームになっているのです。

途中出てくる死体が過去を真似て行った別人を対象としてのゲームで、そこのネタばらしが短く分かりづらいので、もう少し丁寧に時間を少しとって描いていれば分かりやすかったかもしれません。

いちばん初めの後継者が判明したローガン、そしてジグソウを崇拝するエレノアが残ったままエンディングに行くので、恐らく次回作を意識してのものだと思います。
あいにくSaw Xは1と2の間の作品とのことで告知されているのでこれは11作目以降に期待ですが、ローガンくらいは出演するかもしれませんね。
とりあえずリブートしてくれたので、今作以降も期待して待ちます。