舞台は東京オリンピックの一年後2021年。
祭りの後の虚無感から退廃とした東京、人は多いが関わり合いが薄く大勢の中でひとりぼっちを抱え込む登場人物たち。
そのジメジメとした暑苦しい都会の中でひとりぼっち達は出会い、互いに交差していく。そして彼らは孤独に抱かれる。
そんな孤独と孤独のぶつかり合い、大人の青春を見事に描いたこの作品は多くを語らずしてたくさんのことを描き、伝えることのできる素晴らしい映画である。
前編の方がストーリー展開は好みだが、言わずもがなこれは2つで一つの作品である。物語を通してこの雰囲気を出せるのは日本映画にしてはできすぎていると感じた。