にゃんこむ

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらのにゃんこむのレビュー・感想・評価

3.2
アイドルありきの実写映画だと思って倦厭していましたが、
見てみたら案外面白かったです。

入院している野球部マネージャーの親友に代わり、
野球部マネージャーを務めることになった川島みなみ。
入部早々「この野球部を甲子園出場させる」と大口を叩く。
野球部のマネージャーが怪我をした同級生の代わりに他の部員達で甲子園を目指す話的な青春ストーリーかと思っていましたが、親友の代わりの入部なのにいきなりそんな事を言うみなみにビックリ。(後々その理由が明かされるわけですが、映画開始早々驚きでした)

甲子園なんて目指すわけでもなく、青春の1ページを刻めればいいや~的なまったりのんびりした野球をしていた部員達にみなみの突然の宣言を受け入れられるわけもなく、まずマネージャーの仕事を覚えとと拒絶されるみなみ。
悔しさから本屋に行き「マネージャーになりたいんです!」と店員さんに詰め寄り、店員さんの勘違いもあり、渡されたのがドラッガーの『マネジメント』
部活のマネージャーの本じゃなくて会社経営の本じゃん!と言いつつも真摯に読み進めるみなみ。ドラッガーの言葉を野球部に落とし込み、マネジメントを進め甲子園を目指す。

最初は突拍子もない話だなぁと思っていましたが、
全体的に綺麗に纏まっていて見やすかったです。

「野球部は何のための組織か」「野球部の顧客は誰か?」
皆がなんとなく部活に入り、何となく甲子園を目指している所に明確な定義付けをする。成果が上がるような生産的で、かつ働き甲斐のある仕事を提供する。職場だったら理想郷ですね。
ドラッガーの『マネジメント』や、この映画の原作など未読でしたが、とても読んでみたくなりました。
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