前後編で製作したかったそうだが資金ぐりがつかず断念したと聞いた。
だからだろうか。膨大な話をまとめるために説明がなく唐突に話が動いていく。
観客の知識頼みな上にセリフが聞き取りづらく、製作者の意図がはかりづらい箇所が多々あった。
最大の見せ場の一つである小早川の裏切りのシーンもそのひとつである。
そして。赤耳はいいキャラで演者も素晴らしかったので、行動の理由づけがなかったのは残念すぎた。
初芽と蛇白はこの映画の裏テーマだろう。
初芽を人として扱う三成。
蛇白を容赦なく盾として捨てた家康。
どちらが天下を取るか、そこだけ見ても明白であった。
島左近さんがとてもかっこよく。
大谷さんが輿に乗って戦う姿はどことなく可愛く切なく。
セリフが聞き取りやすいマツケン、橋本じゅんさんのワンシーンだったが印象に残るやくどころ。
いいものが見られた。