現代の恋愛映画ってこの映画みたいな映画なんだろうなと思った。今しか作れない、はたまた今しか響かないかもしれない。鬱屈してて不安で孤独なものが常に漂ってる登場人物たちがいまの時代の若者の気分なのかもしれない。
この映画の元になった詩を書く詩人の作品が苦手で、観終わったあともしかしたら嫌な気分になるかもと思ったが、詩をそこまで全面的にだすのでなく、詩の気分みたいなものを物語がよく汲んでて、感覚的に委ねるような映画で予想よりよかった。
また、詩が評価されてるのがよくわからなかったのだが、現代の若者の言葉に表せないなんともいえない閉塞感のようなものをちゃんと言葉にし、表現してみせたから人気なのかとも分かった。
だから分かる人にはめちゃくちゃ響く作品だと思うが、わからない人には全く訳がわからない気もする。めんどくさい人達と片づけたらそれだけな感じだが、それはしたくない。わたしは半半くらいだったが、少しだけ都会が好きになれたのと、深夜の高ぶりみたいな高揚感があったのはいい体験だったかも。帰り道渋谷がふわふわしていた。
毎日通る渋谷、よくいく新宿がスクリーンに映って俳優たちが演技してるのは変な感じでちょっと楽しい。渋谷の歩道橋で盛り上がった。東京でみることに意味がある映画。