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ドリームのkiritoのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.1
【チョーク】

白人と黒人、男性と女性。
産まれながらにして変えることのできない部分。
けれども歴史は残酷で、日本でも海外でも多くの差別の歴史を積み重ねてきた。

この映画は、NASAで働いていた黒人女性3人にフォーカスを当てた実話に基づく物語となっている。

確かに、彼女達3人はもともとNASAの計算係に採用されてしまうくらいだから、もともと勉強はできる方だし、頭のできも違う。
けれども、注目すべきはそこではない。
大切なのは根気と、努力と、そして先を見通す力、何よりも自分を信じる力にあることがよくわかる。

ここでは描かれないくらいの差別がもしかしたらあったかもしれない。
コスナー演じる上司も当然理解がある人だったが。
キャサリンが激昂してからの本部長の行動がまた泣ける。
あのシーンで頭を殴られた気がした人も多かったのではなかろうか。

周りの偏見は結局は自分の行動で変えて行くしかない。
1つの行動が信念が、周りを動かす。


何も考えず、銃を撃つスパイ映画を見る時間は好きだ。別にその2時間で何も得ることはできないけども。
しかし、人生の糧になり、前向きにさせてくれる映画はもっと好きかもしれない。
明日も頑張ろうとか、自分も何かを変えることができるかもしれないとか。
もちろんそんな単純ではないけれど
そんなことを帰りの電車で考えた…

2017.10.18
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