たま

マイ ビューティフル ガーデンのたまのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

スティーブンは「君の小さな世界を必要以上に刺激したくない」と言ったが、後半「だから君が閉じこもって実を結ばないのが許せない」「バカみたいに自分を哀れむより困難に立ち向かえ」と言っている。
トリカブトの花は美しいのに、人間を死に至らしめるような毒を持っている。興味深い矛盾だとスティーブンは言ったが、私もスティーブンやヴァーノンに対して興味深い矛盾をもつ綺麗な人だと思った。
スティーブンが旅をした先で種を集めて思い出に持ち帰っていると言っていて、真似したいと思った。
絵作りの点では、ベラの服や家のデザインが好きで、かつベラが庭と対峙した描写のあとで機械仕掛けの鳥を作る彼が出てくるのも、正反対な2人を強調している描写で、これまた興味深い矛盾だと思った。
ベラの小さな世界は、秩序を保った形で繰り返されていたが、庭は荒れ放題であった。彼女もまた興味深い矛盾を抱えた綺麗な人だった。
人間や植物は、興味深い矛盾とともに生きているのだと思い、いい映画だと感じた。
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