さよなら種田

アシュラのさよなら種田のレビュー・感想・評価

アシュラ(2016年製作の映画)
3.5

どこまでも暴力性を帯びた映画でしたね。


刑事でありながら
市長の汚職を手助けするドギョンは
検察の検事から市長の殺人の証拠を
得る為捜査協力するよう脅迫される。
どこまでも強欲な市長と検事に板挟みにされ
揺れ動くドギョンが終止符を打つ為に
勝負をかけるお話。


検察と自らが仕える市長だけでなく
市長の元で働くようそそのかした信頼する後輩も
市長に染まり徐々にドギョンへ反発していくという救いようのないドギョン。
更に奥様も余命わずかという残酷過ぎる内容。

どこにも逃れようのないドギョンの姿は
インファナルアフェアのヤンを連想させ
無残な最期をイメージしてしまいました。

不穏な描写とざわつく音楽の作る雰囲気が
観客を煽る演出。

序盤、検事とのバス内での絡みは
一触即発の緊張感が堪らず目をそらす事の出来ないシーンでした。


市長の手下にリンチされ銃を
奪い返しにカーチェイスを繰り広げるシーンが
本作で1番派手シーンとなっており
ハリウッドアクション映画に劣らないレベルの映像でした。
その際の暴走したドギョンの演技も素晴らしいです。


強欲すぎる市長の残酷な仕打ちが
終盤のコップを噛み砕くシーンを
より憎しみのこもる演出にされていたと思います。


怒涛のガンアクションというよりも
リアルさを追求した殴り合いや斬り合いが
印象に残ります。

傷でしたり血が凝っていて
苦手な方には、おすすめ出来ません。
さよなら種田

さよなら種田