このレビューはネタバレを含みます
見ごたえあった。法廷モノはどれも面白い。これ字幕なしだったらなんのことだかサッパリ分からなかっただろうな。
あの裁判後の様子。アーヴィング氏が判決を否定していて、それでは裁判自体意味なかったのでは、と思ったが、その後彼は賠償金で破産したり、オーストリアで逮捕されたり、ダメージは結構大きかったようだ。
ホロコーストは別として、正直何が真実かなんて分からない、というのが感じたところだった。
あったと信じられている歴史的史実も、切り取り方によってはないのかもしれないし、本来は実体がなかったのに、虚偽の証言やデータの捏造によって、事実になってしまったものもある。結局、本当に確実な証拠がない限り、絶対なんてことは言えないし、そもそも確実な証拠なんて存在するのだろうか。
恐らく、本当にその場を経験した人にしか、それが事実かどうかなんて分からない。しかも、その人自身も、必ずバイアスがかかった状態で解釈しているのだから、その時点で歪んでいる。
量子論?
とにかく、真実なんて捉え方次第でどうとでもなるのだろうな、と感じた。
あと主人公が子供っぽくてうるさかった。自分を押し通すことが第一の、典型的な視野狭い人。ああいう人は学者向きじゃないと思う。自分が本人で、あんな描かれ方されてたら、恥ずかしくて公開中止にしてほしいくらい。反面教師にしようと思った。