ヒッチハイクで自由気ままな旅。
親切との出会いは魅力的だが、それがどれだけのリスクを孕む行動であるかがよく分かる。
だからボクは、極めて安全な外出を「旅」としているのかも知れない。
しかし、そのような「旅」を終えて感じるのは、「やっぱり自宅が一番落ち着くんだよね」ということ。
それって「旅」と信じる不自由さを買っているようなもので、ボクが本来期待しているものとはまるで異なるんだろう。
見たことのない世界。
普段は味わうことのできない経験。
新しい価値観。
「旅」をすることで、ボクはそういうものを得たいと思う。
どこか遠くへ行ってみる。安全かつ確実なのは、目的地までのチケットを買うことだ。決まった場所へ向かい、決まった乗り物で、決まった時刻に出発する。決まった場所へ、決まったルートで、決まった時刻に到着する。それが最も安全で確実な移動だ。
ヒッチハイクをしたらどうだろう?
どんな車が停まってくれる?
ドライバーはどんな人?
男性か?女性か?あるいは?
その親切な人物はどんな人生を歩んできたのか?
そもそも、数多くの車が通り過ぎていく中、どうしてヒッチハイカーを拾ってくれた?
何もかもが未知だ。未知を知ることは魅力だ。
実話は何よりも説得力のある教材である。
フィラデルフィアにはBoy in the Boxなるコールドケースもあるようだ。
しかし、本作品を視聴してそのような感想のみを持つとすれば、それこそが見えない何かに拉致され、監禁されているということなのかも知れない。
I in the Box.そんなところか。