『ハートビート』のヴァイオリニスト役が素敵だったニコラス・ガリツィンの出演作を観たくて、Netflix にあるこちらを鑑賞。
アイルランド発のLGBTQ映画。
ラグビーが名門の寄宿制の男子校にそれぞれの事情で転入した、ゲイで文化系男子なネッドとラグビーのスター選手のコナー。
住む世界が違う2人が寮のルームメイトとなったことをきっかけに、友情を育むストーリー。
スポーツや音楽に絡めて描いているからとっても観やすい。
LGBTQものだけど、恋愛より「自分らしい生き方」「友情」が主眼。
マイノリティだと自覚のあるネッドにも、違う視点での偏見…というか視野の狭さがあり。
他者とわかり合うことの難しさや、わかり合えなくても受け入れることの尊さが伝わってくる作品。
国語教師役のアンドリュー・スコットがとにかくステキだったなあ。
自分らしい生き方をするように背中を押してくれる先生。
アンドリュー・スコットが出演しているヒューマン・ドラマ系の映画、今のところハズレなし。
※ここからちょっとネタバレ
コナーの所属するラグビーチームのコーチが本気で一番嫌いなタイプの具現化で、観ていてめちゃキツかった…
(これがなければスコアもっとアップなんだけど)
高慢で自分と自分の仲間だけが一番で、タイプの違う人をなぜか「ダメな奴」と決め付けて見下す、バカにする。
なぜ受け入れないのか、受け流さないのか、意味がわからない。
そして悲しいかな、現実にこういうタイプ普通にいるんだよね。
これまでも遭遇してきたよ…
ワンマンなコーチにチームの一人一人が意思表示する終盤はちょっとだけ溜飲が下がった。
前述の国語教師に加え、校長も人間味のある大人だったから、その点では救いがあった。
「このコーチも男らしさやチームの勝利だけにがんじがらめになっていたのかも?」
「この後反省してものの見方を改めてくれるかも…」と思わせてくれる演出だったから(実際はどうなるかわからないけれど)さらにちょっとだけ救われた。