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君の名前で僕を呼んでの菜のレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
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例えば朝食で茹で卵をうまく食べられないシーン、アプリコットジュースを飲むシーン、暑さの中に瑞々しさが混在する避暑地ならではの空気感が映像から伝わってきて、それだけで揺さぶられた。心地よいピアノの音やドアの揺れ動く音すべてが、ゆっくりと、そして激しく揺れ動くエリオの心を表しているかのようだった。惹かれあうふたり、だけどそれ以上に同じ食卓を囲むシーンや最後の父との対話のシーンから、家族愛がヒシヒシと感じられて泣いた。余白を読ませる映像を久しぶりに観て、頭が少し疲れてしまってけど程よい疲労感。
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