める

君の名前で僕を呼んでのめるのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.8
ティモシー・シャラメ

木漏れ日が差す北イタリアもアーミー・ハマーもピアノの音色も、すべてが美しかった

なんだろう……
『ニュー・シネマ・パラダイス』のような名作になりそうな映画だと直感しました
冒頭からノスタルジックな感覚に
イタリアと人生と初恋と

森の映画祭2020で初鑑賞
前情報を知らずに観ていたら「そういう話なの!?」って驚いた

ティモシー・シャラメが細い!!!
腕も脚も細い!!お腹も背中も細い!
壊れてしまいそうな華奢な体の線
彫刻のように美しい顔
芸術だった

主人公が全編通してほぼ半裸
オープニングの銅像を見せるんだもん……
"人の心も体も美しいもの"という前提で見られる

オリヴァーへの嫉妬と憧れが次第に好きという気持ちに変わっていったのかな

とても自然に恋愛関係に入っていくから抵抗感もなく、エリオがオリヴァーにオリヴァーがエリオに惹かれるように、私もどんどんふたりの魅力に引き込まれていきました

ときめきとドキドキで口から心臓が飛び出そうだった……
ひたすらに尊かったです
エリオが見せるオリヴァーへの甘えがかわいい!

オリヴァーが"Later"と言うのをエリオが気にしていたけど、エリオに対してはむしろ即行動してたよね

桃をパクパク食べながら観ていたら
なんと桃が出てきました
こんな偶然が起きるんだ

「君の名前で僕を呼んで」というタイトルが不思議で、タイトルからどんな話なのかいろいろ考えた
でも、それはお話じゃなくてふたりの世界だった
名前を交換することで他の人には見えないふたりだけの空間ができているように見えた

どんなお別れをするのだろうかと考えていたけれど、他に考えられないくらいあっさりしたお別れ
それが逆に切なかった

お父さんの台詞がすごい
息子のすべてを理解していて、すべてを肯定している
エリオに善良だと伝えてる

そして、最後の長回し
余韻
暖炉を前に涙を流すエリオ
ティモシー・シャラメの演技力を最後の最後まで

filmarksの『世界 夢の映画旅行』を購入してから観ました
"お前の人生はお前のものだが、忘れるな。心も体も一度しか手にできない。"
める

める