はる

オーシャンズ8のはるのネタバレレビュー・内容・結末

オーシャンズ8(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

すごい明るい話だった。

ここのところ、ダークファンタジーとか
ちょっとヒヤッとする場面のあるようなものや急かすような音楽のあるものばかり観ていたから、全くもってヒヤリシーンのない根明コンテンツの温度差に驚いた。
面白かったと思う。面白かったんだけど、あまりにも自分が斜に構えていることに気がついて自己嫌悪した珍しコンテンツだったので新鮮な気持ちで記録しているな。
当たり前の感想だけど、こんなコンテンツもあるんだなぁ...と。

大掛かりなセキュリティシステムを鮮やかな手口で突破して宝石を強盗する美人グループの話...ってのが多分一番簡単な要約で、
その裏で昔惚れて酷い目をみた男への復讐も兼ね、家族への愛情で締め括っためちゃくちゃ「女!!!」と叫びたくなるコンテンツだったと思う。

「女!!!」とかいうアホ感想を程よいとこまで紐解こうと思うと、大きな5つ程度の「女性の脳天に汁打つインパクト」のようなものを感じたとかが多分正しい。
全く包み隠さずあけすけにしてしまうと

・ファッション!ブランド!宝石!美人!
(所謂何だかキラキラでワクワク!高級!)

・男を愛して痛い目をみた過去
(恋愛への没頭とある種の女性的な感傷を愛してしまう心)

・酷い男に復讐するぞい
(ラブの恨みをきっかり返す流行りの強い女的な何か)

・ほんと男ってバカ笑
(という気持ちを触発するコメディシーンや特化した各々の女性の能力と専門性の高さ)

・女でつるむのってサイコー卍だよね♪
恋バナしよっ♪
(女卍精神(?))

(みたいなことは直接描いてないんだけど)
が、大人の女性向けのコンテンツの皮肉の味にめちゃくちゃ似てて、「へぇ、攻めたコンテンツだなぁ」と断続的に思いながら観ていたと思う。

面白いコメディである。という感想は後から追いかけてきた感じで。観ている時は全く感じず、むしろ
「女のプライドと見栄欲を程よく抱きしめてくれるコンテンツだなあ」
みたいな感想に包まれた。
「鮮やかで賢くて楽しくって女ってサイコーだよねっ卍」という、謎のイマジナリードンキ女が囁いてきた。実際気持ちが少しもわからないわけでもないし。

この感想に包まれた後、自分の斜に構えまくった感情に気がついて「面白いと確かに思ってるのに、なぜのっけから素直に面白いと思えなかったのだろう」とめっちゃネガティブな気持ちになったわけ。

ネチネチと女らしい感想を書き連ねて行くと更なりになってしまいそうなのでこの辺にしておく。

ひとつだけ邪気なく素直に「ロマンティックだなぁ」と感じられたところがあったことだけかいておいて自分を肯定していこうと思うよ。

私の心の機微なのか、映画の構造がそうなのかはちょっとわからないんだけど。
にいちゃんのお墓の前に立ったときだけ、デビーが突然に「女」ではなく「人」の香りがした。なんかそれが妙に良かったなと思っている。
はる

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