新たなクライム映画の金字塔、ここに爆誕！チャットモンチーをガールズバンドと呼ぶことなかれ、オーシャンズ8を女性版リブート作品と呼ぶことなかれ。
8人が一斉に同じカメラにおさまった画は圧巻。単品でさえ爆発力があるというのに、反則級な采配に震え上がらずにいられない。
特に頭ひとつ抜けていたと感じたのがリアーナ。作戦準備中の普段着もラスタカラーを取り入れたり、オーバーサイズで難なく着こなす余裕を見せるが、ドレスアップをして階段を降りてきたときのギャップと無敵感。冗談抜きで神々しかった。
これまでのオーシャンズシリーズとは、全く別のベクトルの楽しみ方ができた。
これまでのシリーズは正直、あまり好みではなかった。しかし、今回はよりキャラが立ち、それを生かしたスマートな動線が見られ、無駄がなく、男たちをするりとかわすまでの余裕さえ伺える。彼女らに任せておけば大丈夫という安心感があるので、観客は映画に体をあずけて、華麗な一部始終と非現実的なファッションブランドのオンパレードを楽しむことができる。特出したストーリー構成ではないが、こんな贅沢なことがあってよいものか。早く続編が観たい！
捕捉
☆ヘレナ・ボナム=カーターが個人的に
好きなのだが、彼女得意の顔で魅せる
演技が今回も冴え渡っていてよかっ
た。
☆ケイト・ブランシェットが不意にスカ
ジャンを着て登場するシーンがある。
あまりの意外性と似合いすぎ問題で、
頭が混乱した。
