コマミー

レザボア・ドッグスのコマミーのレビュー・感想・評価

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
4.1
【ハードボイルドを極める】

※8/30に公開される「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に向けて、タランティーノの監督作を巡る旅①


もともとこの作品は、タランティーノが無名の時に製作した[自主映画]だったのだが、俳優[ハーベイ・カイテル]が惚れ込んで、自らプロデュースして、完成したのが、この"伝説的なハードボイルドの傑作"だった訳で、この作品がキッカケで、世界中に知られるようになるのである。
今でも熱狂的なファンも多く、パロディも少なくはない。

本作の魅力と言うより、タランティーノ作品の基礎でもある、登場人物たちの[しがない会話]だが、本当にただ喋っているだけなのに、キャラクターの[特性]が見える作品は、おそらくタランティーノの作品以外無いだろう。
そして、ジョージ・ベイカーの[「リトル・グリーン・バック」]に乗せて、キャストたちが一斉にサングラスを掛けて歩いてくるシーンは、真似した人は多いことだろう。

そしてタランティーノと言えば、"70年代風の作風"が有名だが、これもタランティーノが好きな映画・音楽がこの年代の作品だからこそ、実現できたのであって、これも彼の[計算の内]のように見えた。
後に登場する「トレイン・スポッティング」や「エル・マリアッチ」、「ロック・ストック~」なんかも、影響うけたのも頷ける、"裏切り劇"である。


だからこの作品は、ハードボイルドの傑作なのである。
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