RAMPO

タイム・ダイレイション-死のベッド-のRAMPOのレビュー・感想・評価

4.0
いかにもB級っぽい原題、ちょっと捻ってはいるもののやっぱり副題がB級感を醸し出す邦題、その割にはfilmarksでの評価が良くて、ハードルを下げつつも期待して観ました。

結論としては面白い、これ。

舞台設定はほぼ室内だし、登場人物も割と限られていて、ストーリー的にもド派手な展開がある訳じゃない。
基本設定を簡潔にいえば、呪いがかかったベッドにそれと知らずに乗っかった奴らの不可解な死亡事件が発生する。事件を追う主人公の刑事はその謎を解明できるか、みたいなもの(ネタバレになるので重要なポイントは端折ってます)。

それらだけだと面白いか?って感じだけど、本作はそこに“時間”と、“何故呪われる?”をうまく絡めて、上手にサスペンスフルな物語を展開します。
特にその部屋、ベッド上で何が起こったのかと、その事件後の捜査が同時進行で(平行して交互に)描かれるので、最初は何でこんな描き方してんだろうって不思議に思ってたのですが、物語中盤からおぉ?って展開があって俄然面白くなります。

まぁ上記したように登場人物が限られ、また一方の舞台設定も室内・ベッド上、片や主人公刑事の方もそのキャラ設定の関係もあって、その後の展開がやや冗長に感じる部分もありましたけど、ゴア描写もなかなかしっかり作り込まれており、何よりその斬新なストーリー展開で飽きることなく最後まで楽しめました。

視聴数が少ないようですが、ホラーとしてはなかなかの良作だと思うので、過度に期待せずに観る分には損はしないと思う。お薦めです。

(蛇足ながら、filmarksに表示される本作ジャケットは、その原題も含めて
明らかに「死霊のはらわた」イメージですが、それが余計にバッタ物感を出してるんじゃないでしょうか。)
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