■約4時間
ちょっと長いかなと思ってましたが、いざ観るとダレることなく見入ってしまいました。どこか懐かしささえ覚える日本家屋。馴染みのない60年代の台北。まるで時代の真っ只中に放り込まれたような錯覚。肩までどっぷり浸かる没入感。この映画にはなんていうか、生々しさがある。
■その懐中電灯で照らすのは夜の闇かそれとも自分の未来か
学歴が約束する将来
その手で掴み取る者
落ちこぼれる者
それは時代が落とす影
夜の暗闇とネオンの対比
手を伸ばせば簡単に手に入る刃物や銃
どす黒い感情と真っ赤な血
危うさにハラハラさせられました
■ハニー
任侠とワルの境界が曖昧で、青臭くもあり、血生臭くもある。
このシルエットは‥
番長?
いや、ハニーです
なかなか魅力的なキャラクター。異彩を放ってました。それはまるで儚い人生の中で煌めく魂の明滅。ハニー・フラッシュ
■恋心〜KOI−GOKORO〜
忘れない♪恋心♪
いつまでも♪恋心♪
抗争、友情、家族、そして恋。その狭間で揺れ動く感情。観る者をグワングワン揺さぶってくる。長回しと場面転換の妙。ドキドキする
■小四の目に映る世界
ささやかな抵抗すら許されない。力と権力で押さえつけてくる威圧的な大人たち。大人になってもそれは変わらない。変えたくても変えられない世界の中で、もがき苦しむ人間の姿がそこにありました。鬱積する感情。裏切りと閉塞感。その心がいつ爆発してしまうのか、気が気ではありませんでした
観終わった後、どうしようもなくいたたまれない気持ちになる。その懐中電灯で足元を照らせば、家族の思いやりをそこに見つけることができただろうに。合格者を読み上げる無機質なラジオの声だけかがずっと響いてました。