凪子

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版の凪子のネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

恐ろしい映画。
胸が痛い。小四の置かれた環境をまざまざと見ると。恐ろしいほど真っ直ぐすぎて、父親の、明日、希望を信じろ(うろ覚え)という言葉を受け止めて、自分の中の希望を小明に託していて。。
1960年前後の台湾の、国民党に抑圧された歴史を朧げにしか知らずにいた。
あとはあまりにも台湾に日本軍の記憶が残り続けている、その通りなんだけれど、生活レベルでこんなにも自然に日本の床間や日本軍の残した刀なんかがあると、一段と「歴史」が地続きの現実であることを思い知る。

映画、序盤は覗き見る撮り方が多く、少年の心のうちのようであった。だんだん大胆になっていく。そして、暗闇の中行われる戦闘。闇。少年たちの闇に闇に追いやられていく様が視覚的に迫ってくる。。それと対照的な昼間の学校。
凪子

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