さすらいの用心棒

羊の木のさすらいの用心棒のレビュー・感想・評価

羊の木(2018年製作の映画)
3.1
過疎化する町に受刑者を仮釈放させて移住させる国家プロジェクトによって、元殺人犯6人を受け入れた日から、担当市職員の日常が崩れてゆき・・・。

6人のアクの強い個性を光らせながら、何か起こるんじゃないか、という期待感を煽るも、結局何も起こらないという吉田大八監督のいつものクセが全面に出ている。
たぶん受刑者たちの「更生」を中心に描きたかったのだろうけど、「のろろ」という町のタタリ神を審判として置いたところから徐々に雲行きが怪しくなってきて、どんな話だったのか振り返ってもよくわからない。
木村文乃がギターを弾いている姿が見たかったのだけど、ずっとパワーコードをストロークで弾いていたのが物足りなかった(笑)そのうえ出番が少なくて悲しかったけど、優香の妖艶な存在感と松田龍平の飄々とした危なさのお陰で見ていられた。